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仙台の報告

O堀先生の軽量関数融合の良さがだいぶ理解できた. この話は, 既存の方法で可能な関数融合(の多く*1)を統一的に扱うことができ, 尚且つ有限回の単純なステップの自動変換で実装できるということを示した点が素晴らしいのだと思う. その意味では,「他の方法で融合ができるが,この方法ではできないものがある」とか 「この方法で融合した結果は,既に他の方法でも同じものが得られる」とかいう批判は少し的外れな気もする.

その他の発表では,A井さんの直接形式による関数型printfというのが面白かった. CPS変換してもDanvyの結果とは異なるものになるらしい. それにしても τ/α→σ/β というDanvy-Filinski流の型の表現には未だに慣れないなぁ. 階層的な shift/reset に対する型に至ってはパラメータが多すぎて理解するのにだいぶ時間がかかりそう…. CPS変換を知らなくても読めるようにするような説明は果たして可能なのだろうか?

*1:融合の専門的立場からは「多くない」とか言われることもあるが,重要なのは統一的かつ軽量という点である.